生活保護:制度のルールと細かな指標ガイド。(#生活保護 #仕事 #家 #自動車 #引越し)

ここからは、「仕事」「引越し」「持ち家」など、
生活保護に関する、それぞれの状況によってのケース事に、どういう観点になるかを確認していきましょう。
生活困窮と一言で言っても、
それぞれでどのような生活環境であるかは、異なります。
ではまず一番オーソドックスな、仕事の話から。
仕事を求めて努力する義務
生活保護を受けるには、本人の仕事をしようとしている努力があることも、条件のひとつです。
「働く気がない」という理由だけでは、生活保護は受けられません。
原則として「働くことができる能力があるなら、働く意思(求職活動など)を持っていること」が、
生活保護の受給要件(義務)の基本となります。
働ける健康状態にある場合は、仕事を求めている意思や求職活動が必要となります。
そのため、身体的・精神的に健康で働ける状態であるにもかかわらず、単に「働く気がない」という理由だけで生活保護を受け続けることは原則として認められません。
法律上、「全く働く気がなく、働ける能力があるのに努力もしない」という状態で生活保護を受け続けることはできません。
生活保護の要件や制度の仕組みは以下の通りです。
法律上の原則:「稼働能力の活用」
生活保護法第4条には「補足性の原理」が定められています。
受給するためには、所有する資産や「利用できる能力(稼働能力)」など、
あらゆるものを生活維持のために活用しなければなりません。
稼働能力がある(働ける)と判断される場合、
以下の条件を満たす必要があります。
-
働く意思があり、働ける状態にある場合
その能力を使って収入を得る努力をすることが義務づけられています。
- 仕事を探している状態
「働く意思があり、ハローワークで求職活動をしているが仕事が見つからない」という場合は、
能力を活用しようとしているとみなされ、
保護の対象(または給付の継続対象)となります。
「働ける状態だが仕事が見つからない」という場合は受給対象になりますが、
「働く能力があるが、最初から働く意思がない・探すつもりもない」という場合は要件を満たさないと判断されます。
「働く気がない(求職活動を拒否する)」場合どうなるか?
面接や福祉事務所との相談(ケースワーカーとの面談)において、
明確に「働く気はない」「求職活動は一切しない」という姿勢をとり続けた場合、
以下のような段階を踏んで対処されます。
-
指導・指示
福祉事務所から「求職活動をしなさい」「ハローワークに通いなさい」という文書や口頭での指導指示が出されます。
- 保護の変更・停止・廃止
正当な理由なく指導に従わない状態が続いた場合、
生活保護の支給が停止されたり、
保護自体が廃止(打ち切り)されたりする規定があります。
「働く気がない」の裏に理由がある場合
「働く気がない」と本人が口にしていても、実際には働けない客観的な事情が隠れているケースが多くあります。
本人が「働く気がない」「やる気が出ない」と感じていても、
以下のような理由が潜んでいる場合は、無理に働かせるのではなく、
保護を受けながら治療や生活の立て直しを行うことができます。
-
精神的・身体的な不調(うつ病、適応障害など)
- 発達障害や知的な生きづらさ
- 長期間の引きこもりによる社会的孤立やブランク
- 育児や介護など家庭環境の問題
自治体の福祉事務所では、
面接時に医師の診断や専門職の意見を聞き、
「本当に働ける状態かどうか」を慎重に確認します。
受給中・申請時の指導と指示
働ける状態と判断された場合、
ケースワーカーから「ハローワークへ行く」「求職活動の報告をする」といった就労指導が行われます。
正当な理由(病気や不可抗力など)がないまま就労指導を拒否し続けたり、働く意思を示さなかったりした場合は、
生活保護の申請が却下されたり、受給中であっても保護が停止・廃止(支給停止)されたりすることがあります。
「働く能力も機会もあるのに、働く意思を完全に放棄して給付だけを受ける」ということは、制度上認められていません。
もし「意欲が湧かない」「働くのが怖い」といった状態であるならば、
単なる怠慢ではなく精神的な不調や病気が原因である可能性もあります。
その場合は、福祉事務所や医療機関で「働けない理由」を正しく相談することが大切です。

「働く意思がある」とは?
「働く意思がある」つまり、仕事をしようと努力している姿勢が、重要です。
いろいろな「副業」とされるカテゴリーがある社会で、
どのように「仕事になる努力」の基準は設けられてるのでしょうか?
会社に属することが仕事ではなく、収入になるはずの活動をしていれば、仕事と言えるのではないでしょうか?
就職への指導理由として、
生活保護は「自分の能力を活用して、少しでも保護費への依存を減らすこと」が原則です。
このような原則がある理由としては、
いつもは「税金を取り立てる側」のはずの市政が、
生活保護対象者へは、「税金を払う側」となっているため、
市政としては「払う税金」を少なくしたい訳です。
「働いしてほしい」とはつまり、
仕事などをして収入が得られたら、その一部は税金として市政はもらえるので、
いわば、他人に働かせて、収入は自分に入ることになります。
「働いて税金を払ってほしい」というのが本音です。
多少なりとも、税金を払ったことがある国民は思うことでしょう。
「無機質な封筒と事務的な金額だけ提示した請求書」を送付されてきたときの、あの「取り立てられる感」
今度はその「取り立てられる感」を、逆に市政に突きつけてやるといいのです。
話を戻して、
「仕事をしている努力」とは、どのような状態を示すのでしょうか。
あなたが見ているこのブログは、webサイトの副業コンテンツでもあります。
このブログもwebサイト上のコンテンツであり、場合によっては収入が発生することもあります。
同じくwebサイト内で「収入が可能な副業」といわれている媒体を例として、
それらが「仕事」になるのかどうか、検討していきましょう。
webサイトで行える副業例
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アフィリエイト
ブログなどに企業商品広告を掲載し、読者がアクションを起こした際に、収益があります。
- フリー素材投稿
イラストや写真などのフリー素材投稿をして、利用客がダウンロードすると、数円の収益があります。
- YouTube動画
チャンネル登録者数1,000人、再生時間4,000時間など、収益化のハードルが高いですが、達成することができれば、収益があります。
これらは副業として誰もが取り組みやすく、一応は収入が発生する可能性もあります。
それらの活動で収益になる可能性ある(つまりは税金も払える収入がある)のであれば、「仕事している」といえるのでしょうか。
確かに安定した収入になっていれば、市政の求める「税金」にもなりますし、
それは仕事となるのでしょう。
これらはいずれも収入が発生する副業とされているものの、
「実際に生活に必要な金額が得られるか?」という意味では、現実的ではないほど、極めて低い確率です。
なぜ「仕事(就労)」と認められないのか?
生活保護法第4条では、「稼働能力(働ける能力)がある者は、それを最大限活用しなければならない」と定められています。
生活保護制度における「稼働能力の活用」とは、
単に「何か作業をしていること」ではなく、
「確実に収入を得て、自分(または世帯)の保護費を少しでも減らす(=自立に向かう)活動をしていること」を意味します。
結論から言うと、
アフィリエイトの例と同様に「売上が出ていない(または生活できるほどの収入になっていない)フリー素材の投稿作業」だけでは、
生活保護法上の「働く義務(稼働能力の活用)」を果たしているとは認められません。
福祉事務所(ケースワーカー)からは、
「趣味の範囲」あるいは「実効性のない活動」と判断されるのが一般的です。
原則:「売上0円」は就労とみなされない
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収入の有無が重要
自営業や個人事業(アフィリエイト含む)を行うこと自体は禁止されていませんが、
生活保護における「仕事」とは「生活費を得るための実効性のある活動」を指します。 - 収益性が極めて低い・不安定
イラストや写真などのフリー素材投稿(ストック素材サイトへの登録など)は、投稿してもすぐに収入になるとは限りません。
ダウンロードがあったとしても、数に応じた数円〜数十円単位の収入になりがちです。
- 収益化のハードルが高すぎる
YouTubeは収益化基準(チャンネル登録者数1,000人、再生時間4,000時間など)を達成するまで一切の収入が発生しません。
登録者ゼロの状態では「将来的に収入が得られる保証がない活動」と判断されます。
YouTubeに限らず、アフィリエイトやフリー素材投稿も、生活費になるほどの実効的な収益化へのハードルは高いです。
- 実績がないと認められない
売上が全く発生していない状態が続いている場合、
福祉事務所(ケースワーカー)からは「適切な就労活動(収入を得る行為)をしていない」と判断されます。 - 生計が立てられない
「日中の大半をフリー素材の作成・投稿に費やしている」と主張しても、
生活費を稼ぐ実効性がありません。福祉事務所からは「ハローワーク等でパートやアルバイト、正社員の仕事を探してください」と指導されます。
- 保護費の削減につながらない
生活保護は「自分の能力を活用して、少しでも保護費への依存を減らすこと」が原則です。
収入が全く生まれない活動に時間を使っている状態は、制度の目的に反するとみなされます。
ケースワーカーから求められる対応
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求職活動(就職活動)の義務化
ハローワークへ通って求人に応募したり、パート・アルバイト等の面接を受けたりする具体的な就労活動を求められます。
フリー素材の制作・投稿ではなく、
ハローワークへの通所、求人への応募、面接を受けるといった一般的な就職活動を行うよう指導されます。YouTubeの動画制作ではなく、
ハローワークへの通所、求人への応募、パート・アルバイト等の面接を受けるといった標準的な就職活動を行う義務が発生します。何度聞いても同じです。
- 「趣味」や「副業」としてなら自由
趣味や副業が禁止されるわけではありません。
指示された求職活動(または決定したパート等の仕事)をしっかりと行った上で、余暇の時間にフリー素材を作成・投稿すること自体は自由です。
求職活動にて決まった仕事を適切に行った上で、「空き時間や趣味として動画やブログ制作を行うこと」は問題ありません。
アフィリエイトなどの副業で、「作業をしているから働いている」という主張は通りません。
- 指導指示に従わない場合のリスク
福祉事務所からの就労指導(求職活動をするようにとの指示)に正当な理由なく従わない場合、
文書による「指導指示」が出され、最悪の場合は生活保護の停止や廃止に至るリスクがあります。文書による「指導指示」が出されます。
最終的には生活保護の支給停止や廃止になる恐れがあります。
もし副業で収入が出た場合
仮に副業で数十円〜数千円でも収入が発生した場合は、必ず福祉事務所へ「収入申告」を行う義務があります。
・振込・収益が発生した月に申告
指定口座にお金が入った月、あるいはポイントを現金や電子マネーに還元した時点で、福祉事務所へ収入申告書を提出します。
・経費の扱い
動画編集用のソフト代や機材費などが「必要経費」として認められるかについては、事前にケースワーカーへの確認が必要です。
・申告を怠ると「不正受給」
申告を怠ると「不正受給」とみなされ、徴収金の対象となるため注意してください。
「金額が小さいから」「ポイントだから」と申告しないでいると、定期的な銀行口座調査などで発覚した際に不正受給として徴収(返還)を求められることになります。
副業の作業だけでは
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これらは「働く義務を果たしている」とは認められない
アフィリエイト作業しているけど、売上なし。
フリー素材投稿しているけど、1ヶ月に8ポイント。
YouTube動画配信しているけど、チャンネル登録者が3人。
- 要・求職活動
稼働能力があると判定されている場合は、ハローワーク等での一般的な求職活動を行う必要があります。
- 今後の就労活動の進め方の相談
体調や精神面で一般企業で働くことが難しい場合は、無理に自力で稼ごうとせず、まずは医師の診断を受けましょう。
もし「病気や体調のせいで一般企業で働くのが難しく、家で動画を作るくらいしかできない」という事情がある場合は、自己判断せず、
医師に診断書を書いてもらったり、ケースワーカーに相談して「就労継続支援(A型・B型事業所)」などの利用を検討することをお勧めします。
知っておくべき制度上の知識(あなたの権利)
「それらの副業をしているなら、仕事していることになるね」
という答えを聞きたかったのですが、どうやらそうじゃないみたいなので、
せめて申請者に有利な制度を紹介しておきます。
-
ケースワーカーに「就労判定」の権限はない
就労可能かどうかの判断(稼働能力の有無)は、主治医の診断書や福祉事務所の嘱託医(検診医)の意見に基づいて決定されます。
ケースワーカー個人の「見た目元気そうだ」「若いのにもったいない」といった主観で命じることはできません。
- 無理をして体調が悪化した場合の責任
無理な指導に従って求職活動を行い、症状が悪化してしまった場合、行政側の指導ミスとして問題化することができます。
主治医にも「ケースワーカーから働けと言われて精神的に著しく負担がかかり、症状が悪化している」と相談し、その旨をカルテに記録してもらいましょう。
就職活動をしていないペナルティ
就職活動をしなかったからといって、
家財道具や個人所有の物品を強制的に持っていかれるといったことは法律上起こりません。
「物品の没収」のようなペナルティはありません。
ただし、就職活動(就労支援)を理由なく拒否し続けた場合、
「生活保護の停止や廃止(打ち切り)」という厳しい処分を受ける可能性はあります。
就職活動をしない場合段階的な流れ
いきなり保護が打ち切られるわけではなく、
基本的には以下のように段階を踏んで手続きが進みます。
-
口頭・文書での指導指示(生活保護法第27条)
ケースワーカーから、
「ハローワークに行って相談してください」
「求人に○件応募してください」といった指導や指示が行われます。 - 文書指示(警告)
口頭での指示に従わない場合、期限付きの公的な「文書指示」が出されます。
- 弁明の機会(事情聴取)
指示に従えなかった理由(体調悪化など)を確認・説明するための面談が設定されます。
- 保護の停止・廃止(打ち切り)
正当な理由なく指示を拒否し続けたと判断された場合、
保護費の支給が止められたり、保護自体を打ち切られたりします。
動けない・働けない理由がある場合
もし「体調が悪くて就職活動どころではない」「精神的に厳しくて外に出られない」といった状態であれば、無理に就職活動をする必要はありません。
その場合は、無理をして就活を怠るのではなく、以下の対応をとることが重要です。
-
主治医に相談して診断書を出してもらう
「現在は就労不能」「治療に専念が必要」という医師の診断書や意見書を福祉事務所に提出すれば、就職活動の指示は止まります。
あいうえお
- 就労継続支援(A型・B型)などの利用を相談する
一般企業での就活が難しい場合、
まずはリハビリを兼ねて障害福祉サービスを利用したい旨をケースワーカーに伝えます。
「就活をしていないこと」そのものを隠したり放置したりするとペナルティの対象になってしまうため、
働けない理由(体調など)がある場合は、そのままケースワーカーや医師に相談することが一番の解決策です。
「動けない理由」というのは、ほとんどは「視えない理由」です。
医師からの診断書をもらうにしても、心療や精神的なところの「視えない理由」に理解のある医師から、診断書をもらいたいですね。

「指導指示違反」による停止や廃止
生活保護の「指導指示違反」による停止や廃止を避けるためのポイントは、
「ケースワーカーの指示を無視・放置しないこと」と、
「できない理由を客観的(医療的)に証明すること」の2点につきます。
行政側も正当な理由なく指示を拒否した場合にのみ処分を行うため、
以下のポイントを押さえて対応することが重要です。
停止や廃止を避けるための5つの重要ポイント
-
理由なく連絡や指示を無視・放置しない
一番危険なのは「就活ができていないから連絡しづらい」と連絡を絶ったり、無視したりすることです。
音信不通になると「正当な理由なく拒否している」と判断され、指示違反の手続き(文書指示〜処分)が進んでしまいます。
状況が進んでいなくても、必ず連絡は取り合ってください。
- 「働けない・動けない」場合は主治医の診断書を出す
体調不良やメンタルの悪化で就活ができない場合、自分の口頭説明だけでは不十分とみなされることがあります。
主治医に状況を相談し、「就労不能」や「求職活動の制限が必要」という診断書や意見書を書いてもらう。
診断書を福祉事務所に提出すれば、就職活動の指導指示そのものがストップします。
- ハローワークの利用履歴や就活の「実績」を残しておく
求職活動を行っている場合は、具体的に動いている証拠を残しておきます。
ハローワークの「利用証明」や「相談スタンプ」
応募した企業のメモや不採用通知
活動実績が少しでもあれば、「指導に従って努力している」とみなされ、指導指示違反に問われることはありません。 - 書面での「文書指示」が出たらすぐに理由を伝える
指導が口頭から「文書指示(黄色やピンクの紙などで届く指示書)」に切り替わったら、最終警告の段階です。
指定された期限内に、指示された行動を起こしましょう。
あるいは「期限内に実行できない正当な理由(体調悪化など)」を理由書や診断書を添えて提出してください。
- 弁明の機会(事情聴取)には必ず出席する
停止や廃止の処分が決定する前に、
必ず「弁明の機会(なぜ指示に従えなかったのか言い分を聞く場)」が設けられます。ここを欠席すると、言い分がないものとして処理されてしまいます。
体調の問題や個人的な事情など、従えなかった理由を正直にしっかり伝えましょう。
1人での対応が不安な場合
ケースワーカーとのやり取りに強いプレッシャーを感じる場合や、体調がつらくてうまく説明できない場合は、第三者に頼ることができます。
弁護士や法テラス
(生活保護に詳しい弁護士への相談・面談同行の依頼)
生活保護の支援団体・市民団体
(申請や面談の同行支援)
ケースワーカーからの指示に困ったときは、1人で抱え込まず、早めに主治医や外部の支援団体に相談してください。
生活保護中の自立支援プログラム
生活保護を受けている期間中、国や自治体は単にお金を支給するだけでなく、受給者が再び社会や職場へ戻れるよう多様な自立支援プログラムを用意しています。
自立支援は「いきなりフルタイムで働く」ことだけを目的としていません。
個々の体調や社会復帰のステップに合わせた支援が段階的に提供されます。
単に「すぐに働いて収入を得る」ことだけを目指すのではなく、
健康状態や生活リズムの調整、スキルアップなどの段階に応じた手厚いサポートを受けることが可能です。
支援の3つの段階(目標レベル)
生活保護制度における「自立」には、以下の3つのレベルがあります。
自分の状態に合った段階からスタートできます。
-
日常生活自立
規則正しい生活習慣の確立、健康管理(通院・服薬管理など)ができる状態を目指します。
- 社会生活自立
地域社会や他者との関わりを持ち、引きこもりを防ぐ段階です。
ボランティア活動やデイケアへの参加などが含まれます。 - 経済的自立
実際に就労して収入を得て、保護から脱却(または保護費の減額)を目指す段階です。
具体的な就労・自立支援プログラム
受給者1人ひとりの課題や状態に合わせて、福祉事務所と相談しながら以下のようなプログラムを活用します。
-
生活保護受給者等就労自立促進事業(ハローワーク連携)
・対象
働ける状態にあり、比較的早く就職活動へ進める方。
・内容
福祉事務所とハローワークが連携し、
専用のナビゲーター(専門相談員)がマンツーマンで就職支援を行います。
履歴書の書き方や面接指導、同行訪問、求人開拓などを手厚くサポートします。 - 就労準備支援事業
・対象
「いきなり働くのは不安」
「生活リズムが乱れている」
「コミュニケーションに不安がある」という方。・内容
原則1年程度の期間をかけて、
生活習慣の改善(規則正しい生活)、社会基盤の形成(挨拶やコミュニケーションの練習)、
軽作業などの就労体験を通じて基礎能力を養います。 - 認定就労訓練事業(中間的就労)
・対象
一般企業でいきなりフルタイム勤務することが難しい方。
・内容
支援付きの作業環境(NPOや社会福祉法人など)で、本人のペースに合わせた短時間勤務等からスタートします。
実際の作業を行いながら、少しずつ一般就労へステップアップしていきます。 - 障害福祉サービス(就労移行支援・就労継続支援)
・対象
身体・精神・発達障害や主治医の診断がある方。
・内容
障害福祉の制度を活用し、
就労移行支援事業所や就労継続支援(A型・B型)事業所に通いながら、職業訓練や作業活動を行います。 - 家計改善支援・生活習慣支援
・対象
金銭管理や生活維持に課題がある方。
・内容
家計管理のアドバイス(家計簿のつけ方や借金整理の相談)や、
保健師・管理栄養士等による健康管理の助言を受けられます。
自立支援を利用する方法と注意点
-
まずは担当ケースワーカーに相談
自立支援プログラムを利用したい場合は、
担当のケースワーカーに「仕事を始めたい」「まずは生活リズムを整える体験からスタートしたい」と伝えましょう。 - 個別支援計画の作成
ケースワーカーや専門相談員と一緒に、
無理のない目標と計画(自立計画書)を作成した上でスタートします。 - 働いて得た収入(勤労控除)
就労プログラム等を通じて得た収入は福祉事務所に申告する必要がありますが、得た収入すべてが保護費から引かれるわけではありません。
「勤労控除」という仕組みがあり、働いた分の一定額は手元に残るため、
完全に無収入でいるよりも手元に残るお金が増える設計になっています。
就労に伴う経済的インセンティブ(手当や控除)
「働いて収入を得ると、その分だけ保護費が減額されるから損をするのでは?」と不安になる方も多いですが、
働いた方を支援するための仕組み(勤労控除など)が設けられています。
-
勤労控除
得た収入の全額が保護費から差し引かれるわけではありません。
収入額に応じた一定額(基礎控除・特別控除など)を手元に残せるため、
働いた分だけ世帯全体の収入は増える仕組みになっています。 - 就労インセンティブ(就労定着給付金など)
安定した職業に就いた場合や、一定の就労収入が得られるようになった際に、
一時金や給付金が支給されるケースがあります。 - 必要経費の認定
通勤交通費や仕事で必要な衣類・道具の購入費用などは、収入から経費として控除できる場合があります。
- 就労自立給付金
・保護を脱却する際のアフターフォロー(自立見込手当など)就労によって保護を脱却した場合、
それまでに積み立てられたような形で一時金(数万円〜十数万円程度、就労期間や保護期間による)が支給され、
新生活の準備費用として活用できます。 - 生活困窮者自立支援制度との連携
・保護を脱却する際のアフターフォロー(自立見込手当など)保護を脱却したあとも、急な収入減などで再び困窮しないよう、
生活困窮者自立相談支援機関による家計改善や定着支援を受けることができます。

ここからは仕事以外に関する、制度です。
住んでいる自宅や、移動に必要な自動車、そして引越しなど。
そして相談役にもなるケースワーカーは、どのような人物でしょうか?
持ち家はどうなる?
生活保護受給者となりえる人の中には、箱入りの実家暮らしという人もいます。
生活保護を受けるには、持ち家など、資産となるものは売らないといけないのでしょうか?
家ごと売ることになるのでしょうか?
ではその場合、家のない期間の生活は、どのようにするとよいのでしょう。
持ち家があるからといって、必ずしも売却しなければ生活保護を受けられないわけではありません。
条件を満たせば、持ち家に住み続けながら生活保護を受給することが可能です。
持ち家を売却(処分)する必要があるかどうかは、
その家に「どれくらいの不動産価値があるか」「ローンが残っているか」などの条件によって判断されます。
持ち家に住み続けながら受給できる主な条件
以下のような条件に当てはまる場合、
資産価値(売却による利益)よりも住まいとしての保有が優先され、保有が認められる傾向にあります。
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現在その家に住んでおり、生活の拠点となっていること
住んでいない空き家や賃貸用物件、別荘などは原則として売却対象になります。
- 資産価値が著しく高額ではないこと
地価が非常に高い場所にある豪華な住宅や、
売却すれば当面の生活費が十分に賄えるような高額物件でなければ、
保有が認められやすいです。 - 売却しても手元にお金が残りにくい・売却効率が悪いこと
築年数が古く売却してもほとんど値がつかない場合や、
解体・売却手数料の方が高くなる場合などは、保有を認められるのが一般的です。
住宅ローンが残っている場合の注意点
持ち家に住宅ローンが残っている場合は、原則としてそのまま受給することは困難です。
-
理由
生活保護費(公金)から住宅ローンを返済することは、
「国民の税金で個人資産(家)の購入を助けることになってしまう」ため認められていません。 - 例外的な対応
・ローンの残高が非常に少なく、数か月程度で完済できる場合
・金融機関との交渉により、保護受給中の返済猶予や返済額の変更ができる場合
ローンがかなり残っている場合は、自宅を売却してローンを清算するか、任意売却・競売などの手続きを進めながら一時的に保護を受けるなどの対応が必要になることがあります。
その他の検討事項(要保護者等保護単価や貸付制度)
-
固定資産税の減免
生活保護を受給すると、自治体によっては固定資産税の減免措置が受けられる場合があります。
- 不動産担保型生活資金(要保護世帯向け)
65歳以上の高齢者がいる世帯で一定の価値がある持ち家がある場合、
その家を担保にお金を借りる制度(リバースモーゲージのような仕組み)を先に利用するよう案内されることがあります。
判断に迷った場合
持ち家の処分要件は、住宅の資産価値、築年数、地域の借家家賃の相場、世帯の状況(高齢者・障害者の有無など)によって自治体(福祉事務所)ごとに個別に判断されます。
自己判断で事前に売却してしまう前に、まずはお住まいの自治体の福祉事務所(生活保護担当課)に相談することをおすすめします。
自動車や高価な物品などはどうなる?
生活保護を受けるには、手元にある自動車や高価な物品(貴金属やテレビなど)は、売却が求められるのでしょうか?
特に自動車などは、地域によっては移動手段として必須なこともあります。
売却して生活費に充てられるような資産価値が高い「高価な物品」は、原則として売却(処分)を求められます。
ただし、日常的に使っている家電製品や生活に必要な持ち物まで何でも売らなければならないわけではありません。
判断の基準は「資産価値(換金できる額)の高さ」と、
「生活や就労における必要性」です。
具体的に売却が必要なもの・手元に残せるものの違いは以下の通りです。
原則として売却(処分)が必要なもの
売却して現金化すれば当面の生活費を賄えるような「純粋な資産」や「贅沢品」は、先に処分して生活費に充てる必要があります。
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貴金属・高級ブランド品・高額な骨董品
金やプラチナ、ブランドバッグなどは中古市場で高値で売却しやすく、当面の生活費に充てられるため処分を求められます。
ただし、購入時は高価でも型が古く換金価値が数千円程度にしかならないものは、手元に残せる場合があります。
- 自動車・バイク
車両本体の売却価値に加え、保険料や税金などの維持費が生活保護費から算出できないため原則として売却対象となります。
ただし、公共交通機関がない地域の通勤や障害者の通院など、移動に不可欠と認められる場合は例外的に保有できます。
- 株券・有価証券・投資信託
市場で売買してすぐに現金化できる金融資産であるため、保護を受ける前に売却して生活費に充てなければなりません。
新NISAや特定講座などで運用している資産も含めてすべて解約し、手持ちの現金として活用することが条件となります。
- 解約返戻金のある生命保険・学資保険
解約した際にお戻り金(返戻金)が発生する保険は貯蓄性資産とみなされるため、解約して生活費に充てる必要があります。
ただし、返戻金がほとんどない掛け捨て型の保険や、解約返戻金が少額(数万円程度)の場合は継続が認められることがあります。
- 住んでいない土地や建物
居住実態のない不動産や別荘、空き家などは、売却・貸与等によって現金化できる資産とみなされるため処分が必要です。
売却が極めて困難で値がつかない土地や、解体費用が上回ってしまうような場合は例外的に保有を認められることがあります。
売却しなくても(手元に残して)よいもの
「生活に必要なもの」や「売っても大したお金にならないもの」は保有が認められます。
-
日常生活に必要な家電製品
冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、テレビ、エアコンなど(一般的な生活家電)
- スマートフォン・パソコン
連絡手段、求職活動(就労支援)、子供の学習などで必要なため、保有が認められます。
(ただし、複数台ある場合や極めて高額な最新機器などの場合は処分を求められることがあります)。 - 型落ちの家具・日用品・衣服
ヨレヨレの服も、着る分には着心地が良いこともありますけどね。
資産価値はほぼないですからね。 - 中古での売却価値がほぼゼロのもの
たとえ購入時は高かったとしても、
中古市場で値がつかず、売却・発送の手間や手数料の方が高くつくような物品は、処分の対象になりません。
自動車の保有についての例外
自動車は原則売却対象となりますが、以下のような事情がある場合は例外的に保有が認められることがあります。
・公共交通機関がほとんどなく、通勤や通院に車が不可欠である場合
・障害があり、通院や移動に車を必要とする場合
自動車は原則として処分(売却)対象ですが、
「どうしても車がないと生活や自立が成り立たない」と認められる例外的な事情があれば保有が認められます。
例外的に自動車保有が認められる主な条件
以下のいずれかの要件を満たし、
かつ「車の資産価値が低いこと(概ね中古市場で数万〜十数万円程度など)」および、
「維持費(ガソリン代・保険料・車検代など)が、
捻出・支援できること」が条件となります。
-
公共交通機関の利用が著しく困難な地域での移動・通勤・通院
バスや電車が1日に数本しかない過疎地・山間部に住んでいる、
または深夜・早朝勤務で公共交通機関が動いていないため、
車がないと就労や通院などの移動ができない場合。 - 障害者(児)の通院・通学・通勤
本人または同居家族に身体障害や精神障害があり、電車やバスでの移動が難しく、定期的な通院や通学に車が不可欠な場合。
厚生労働省の運用見直しにより、通院・通勤等で保有が認められた車については、
日常生活に必要な買い物などへの使用も認められるようになっています。 - 仕事で車が必要な場合(自営業や営業職など)
車の維持費を差し引いても、就労による収入が十分に得られて自立に役立つと判断される場合。
- 一時的な処分保留(求職中・一時的な休職など)
今は離職しているが、通勤に車が不可欠な地域で近いうちに再就職が見込まれる場合。
(半年〜1年程度の期限つきで処分の保留が認められることがあります)。
申請前に押さえておきたいアドバイス
-
自己判断で勝手に処分しない・隠さない
「車があると申請できない」と思い込み、申請前に格安で売却してしまったり、隠して申請したりするのは危険です。
後から発覚すると保護費の返還を求められるトラブルになります。 - 「維持費」をどう支払うか
車が認められた場合でも、保護費から車の維持費(任意保険代や車検代など)が特別に加算支給されるわけではありません。
(事業用や特定の自立支援費として一部経費控除される場合を除く)
保護費の範囲内、あるいは親族等からの援助で維持費を支払っていける計画があることを提示できるようにしておくとスムーズです。
申請前の注意点
「家にあるものを全部売ってしまわないと申請すらできない」と思い込んで無理に処分する必要はありません。
手持ちの物品が売却対象になるかどうかは、
申請時の面談(福祉事務所での調査)で個別に確認・判断されます。
自己判断で売り払ってしまう前に、まずは福祉事務所の窓口で「手元に何があって、何が残せるか」を相談することをおすすめします。

引っ越した先「家出」の生活保護の申請とは?
引っ越した先で...という見出しではありますが、そこまで悠長にしていられない状況もありえます。
準備も何もないけど、今すぐ、この地域から脱出したい、
こんなところにいたくない、という緊急性の高い状況の場合、
今すぐの「家出」という手段で、その場所から逃げることもあります。
行き先はどこであれ、地域を移った、突然のように逃げ込んだ先の地域で、
突然のように生活保護申請はできるのでしょうか?
可能です。
家出などで住む場所を移動し、
住民票と異なる地域に身を置いている場合でも、
今まさにいる場所(現在地)の福祉事務所で生活保護を申請することができます。
手続きの仕組みや、申請時に知っておくべきポイントについて解説します。
なぜ移動先で申請できるのか?(現在地主義)
生活保護法第19条には「現在地主義」という原則が定められています。
-
住民票の場所は関係ありません
住民票を移動前の実家や旧居に置いたままであっても、申請の可否には影響しません。
- いま居る場所の自治体が対応します
路上、ネットカフェ、一時的な宿泊先、知人宅など、
今あなたが滞在している地域を管轄する「福祉事務所(市役所・区役所の担当課)」が対応する義務を負います。
「住民票のある元の地域に戻って申請しなさい」と窓口で断られるようなことがあれば、
それは制度の誤解(いわゆる水際作戦など)ですので、
「法律上の現在地主義に基づいて申請します」と伝えることが可能です。
申請後の住まい・生活はどうなる?
申請時には家(定住所)がなくても問題ありませんが、生活保護を受給しながら生活を立て直すためには「住所」が必要になります。
- 申請を受ける窓口
現在滞在している市区町村の福祉事務所(市区役所や町村役場の社会福祉課など)が窓口となります。
ネカフェやホテル、知り合いの家などを転々としていて定まった住所がない場合でも、「現在地」の福祉事務所で申請を行うことができます。
- 一時的な居場所の確保
住所がない状態で申請した場合、
まずは自治体が提携している一時宿泊施設(シェルターや無料低額宿泊所など)の案内を受け、
そこに滞在しながらアパート探しを進めるケースが一般的です。 - アパートの契約
生活保護の決定後、支給される「住宅扶助(敷金や家賃)」を利用して、一般のアパートを借りて一人暮らしを始める手続きへと進みます。
「家出」特有の心配ごとと対策
-
家族(実家など)に連絡(扶養照会)がいってしまうか?
生活保護を申請すると、
原則として親や兄弟などの親族へ「援助できませんか?」という通知(扶養照会)が行きます。 - DV(暴力)虐待・深刻な関係断絶【対策・例外】
家庭内でのDV(暴力)、虐待、深刻な関係断絶などがあり、
「家族に連絡されると身の危険がある・連絡してほしくない」という特別な事情がある場合は、
扶養照会を拒否・見合わせることができます。申請時の面談で、
「家出に至った事情」や、「連絡されたくない理由」、
「家族に連絡されると居場所がバレて危険」、「DVや虐待から逃げてきた」
これらを、はっきりとケースワーカーに伝えてください。 - 身の安全の確保
もし家族からの追跡や危害の恐れがある場合は、
警察への相談(DV・ストーカー・虐待等の相談記録)を合わせて行っておくと、
福祉事務所側も安全配慮(連絡遮断)を行いやすくなります。
次にとるべきアクション
所持金が尽きかけているなど緊急性が高い場合は、迷わず「現在いる市町村の役場(福祉事務所)」の生活保護担当窓口へ向かってください。
もし窓口で1人で話すのが不安な場合は、法テラス、生活困窮者支援を行うNPO法人、弁護士などに事前相談し、申請に同行してもらうことも非常に有効です。
結論から申し上げますと、
家出同然で別の地域に移動した場合でも、移動先の自治体で生活保護を申請することは、
制度上「可能」です。
生活保護法において、申請の権利は法律で保障されており、
居住地がない状態であっても「現在地」(いま実際にいる場所)を管轄する福祉事務所が申請を受理しなければならないという基本原則(現在地主義)があるためです。
水際作戦への対策
福祉事務所によっては、稀に「地元に帰りなさい」「住む場所が決まってから出直して」と申請を受け付けないような対応(いわゆる水際作戦)をされることがあります。
しかし、法的に「住所がないから」という理由で申請を拒否することはできません。
もし不安がある場合は、移動先の地域にある支援団体(NPO法人など)や法テラス(弁護士)、共産党や社会福祉協議会の相談窓口などに事前に相談し、申請に同行してもらうと非常に確実です。
「法律上の現在地主義に基づいて申請します」と伝えることが可能であり、有効です。
申請時に持っていくと良いもの
なくても申請自体は可能ですが、あると手続きがスムーズです。
・身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証など)
・所持金(残金がいくらあるか確認されます)
・通帳やスマホの口座画面(所有している場合)
生活費や住まいにお困りの場合は、
ためらわずに現在いる地域の福祉事務所、または困窮者支援を行っているNPO団体等に早めにご相談ください。
ケースワーカーの人格に難があったら
生活保護窓口で、ケースワーカーの態度が悪かった場合、どうすればいいですか?
担当となるケースワーカーがどのような人物であるかは、
本人の相談役にもなるので、
どのような人物であるか、という点でとても需要です。
生活保護の窓口や担当のケースワーカーの態度が横柄であったり、威圧的・高圧的であったりすると、非常に強いストレスや不快感を覚えることと思います。
生活保護は国民の正当な権利であり、
ケースワーカーは法令と適切な接遇に基づいて業務を行う義務があります。
暴言や高圧的な対応を受けた場合、泣き寝入りする必要はありません。
具体的な対処法をまとめました。
窓口や相談中にとれる直接の訴えや通報
-
担当者(ケースワーカー)の変更を申し出る
福祉事務所の「査察指導員(ケースワーカーの上司・リーダー)」や「福祉事務所長(課長・係長クラス)」宛てに、具体的な態度や言動を伝えて、
「担当者の変更」を依頼することができます。人手不足などで必ず変更されるとは限りませんが、
上司に苦情が入ることで態度の改善や配慮が行われるケースは多いです。 - 会話を「記録・録音」する
面談内容メモ(日時、担当者名、言われた言葉)を詳細に残すか、スマートフォンの録音機能などを利用して会話を記録してください。
録音を行うこと自体は違法ではありません。
「言った・言わない」のトラブルを防ぐとともに、高圧的な言動への強い抑止力になります。 - 1人で行かず「同行者」を立てる
福祉事務所は、受給者や申請者が「1人で来ている」と強気な対応になりがちです。
友人や親族、あるいは困窮者支援団体のスタッフや弁護士に同行してもらうと、態度が一変することがよくあります。
- 自治体の「苦情・ご意見窓口(市民の声・監察課など)」
役所内の広報課や監察担当など、福祉事務所とは別の部署に「不適切な接遇・不当な対応を受けた」と投書や電話を入れる方法です。
役所全体の問題として指導が入りやすくなります。
- 都道府県の「生活保護主管課」
市区の福祉事務所の上位指導機関にあたる「都道府県庁の福祉担当課(生活保護指導係など)」に苦情を伝えます。
都道府県から該当の福祉事務所へ指導・確認が入ることがあります。
- 生活保護問題に取り組む支援団体・弁護士
法テラスや「生活保護問題対策全国会議」、
地元の困窮者支援NPOなどに相談すると、
悪質なケースワーカーに対して適切な抗議や担当変更要請を代行・アドバイスしてくれます。
伝える際のポイント
感情的に「態度が悪い」と伝えるよりも、
「どのような発言・対応によって、具体的にどう困っているか」を客観的に伝えることが重要です。
伝達例
「○月○日の面談にて、〇〇ケースワーカーより『〜〜』といった威圧的な発言を受け、精神的に強い苦痛を感じています。
手続きに必要な正当な相談が困難な状態ですので、
担当の変更、または上司(指導員)の方の同席をお願いします。」
無理にご自身だけで抱え込まず、
上司への申し出や外部の支援窓口・弁護士などを頼るようにしてください。
生活保護にある、「利用できる他の制度を先に活用する」という原則
生活保護には「利用できる他の制度(年金など)を先に活用する」という原則があります。
この原則は生活保護法で、
「他法優先の原則」や「補足性の原理」と呼ばれ、
「他に乗れる公的制度や手当があるなら、まずはそれでお金を確保・減額した上で、それでも足りない分だけを生活保護で補う」というルールです。
具体的に優先して利用・活用を求められる制度や手当の代表例をご紹介します。
事前に活用できる制度の代表例
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公的年金・手当(現金収入になるもの)
受け取れる手当や年金がある場合は、生活保護の申請前または申請と同時に手続きを行います。
・公的年金(老齢年金、障害年金、遺族年金)
・児童手当・児童扶養手当(ひとり親家庭などの手当)
・特別障害者手当・障害児福祉手当(重度の障害がある方向けの手当)
・傷病手当金(会社の健康保険に入っていて、病気・ケガで休職したときに出る給付金)
- 労働・雇用関連の制度
働いていた経験がある場合や、求職活動・休業を行う際に利用する制度です。
・雇用保険(失業手当・失業保険):(退職後に受給資格がある場合)
・労災保険:(業務上や通勤中のケガ・病気で休業する場合)
・休業支援金・給付金:(会社の都合で休業させられた際の給付金)
- 自立支援・貸付制度
生活困窮者向けの貸付や就労支援の制度です。
・生活福祉資金貸付制度:
社会福祉協議会が行う低金利・無利子の貸付制度(総合支援資金や緊急小口資金など)・住居確保給付金:
離職などで住まいを失うおそれがある人へ家賃相当額を支給する制度。・求職者支援制度:
職業訓練を受けながら月10万円の給付金(給付金付き職業訓練)を受ける制度。 - 医療・介護などの負担軽減制度(割引・減免)
生活保護費(医療扶助や介護扶助)から出す金額を減らすため、
医療・介護系の公的制度を先に適用します。・自立支援医療制度:
精神通院、人工透析、育成医療などの医療費自己負担を軽減する制度。・高額療養費制度:
医療費が高額になった際に上限を超えた分が戻ってくる制度。・介護保険:
65歳以上(または特定疾患のある40歳以上)の場合、生活保護の介護扶助より介護保険が優先適用されます。・難病医療費助成制度:
指定難病の医療費助成。
手続きはどうすればいい?
これらすべての制度を自分で調べて申請する必要はありません。
福祉事務所(生活保護の窓口)に相談・申請に行くと、
ケースワーカーがあなたの状況(年齢、病気、就労歴、家族構成など)を確認し、
「まずはこの手当(または制度)の申請手続きをしてきてください」と具体的に案内してくれます。
申請中でも生活が困窮している場合は、
先に生活保護を開始した上で、
後から入った手当などを保護費から調整(差し引き)する形で対応してもらえます。

生活保護の金額
何より気になる、もらえる金額は、いったいどれほどなのでしょうか?
生活保護費に含まれる大きな内訳である、
「生活扶助」と「住宅扶助」をわかりやすく表にまとめました。
そして、
生活保護費の中心となる「生活扶助」と「住宅扶助」の仕組みと、地域(級地区分)ごとの基準額をまとめました。
生活扶助と住宅扶助のまとめ
| 項目 | 生活扶助 | 住宅扶助 |
|---|---|---|
| 主な対象 | 食費、被服費、日用品費、 水道光熱費、通信費など | アパート等の毎月の家賃、 契約時の初期費用など |
| 支給形態 | 基準額が定額で支給される (使い道は自由) | 上限額の範囲内でかかった実費を支給 |
| 特徴 | 年齢・人数・地域の 「級地区分」で金額が決定 | 物価や家賃相場に応じた、 地域別の「限度額」がある |
| 注意点 | 節約すれば残額を貯金に回すことも可能 | 管理費・共益費は対象外 (生活扶助から支払う) |
地域(級地)ごとの全6区分の基準額比較一覧【単身者の場合】
生活保護は基準額として、
1級地-1、1級地-2、1級地-2、2級地-2、3級地-1、3級地-2、と細分化されています。
それぞれの地域の例と、生活扶助、住宅扶助の金額をまとめました。
生活保護費は、物価や賃金水準に応じて全国の市区町村が「1級地-1」〜「3級地-2」までの6つの区分(級地区分)に分けられています。
都市部ほど高く、地方都市や町村部ほど低く設定されています。
生活保護費は、地域別の物価や生活水準に合わせて区分されています。以下の数値は単身(1人暮らし・20〜40代想定)の目安となる支給額です。
以下は、単身世帯(加算等なし)の目安となる基準額の一例です。
| 級地区分 | 地域の具体例 (都市規模の例) | 生活扶助 (概算) | 住宅扶助 (家賃上限) |
|---|---|---|---|
| 1級地-1 | 東京都23区、 横浜市、 大阪市、 名古屋市 など (大都市圏) | 約 76,310 円 | 53,700円 |
| 1級地-2 | 八王子市、 堺市、 千葉市、 静岡市 など (政令市・中核市) | 約 73,720 円 | 53,700円 |
| 2級地-1 | 宇都宮市、 富山市、 倉敷市、 長崎市 など (一般的な地方都市) | 約 71,460 円 | 45,000円 |
| 2級地-2 | 函館市、 秋田市、 高知県南国市 など (中規模都市・郊外) | 約 71,460 円 | 38,000〜 42,000円 |
| 3級地-1 | 小規模な市、 比較的人口の多い町村部 | 約 68,430 円 | 40,900円 |
| 3級地-2 | 人口の少ない町村部 山間部 過疎地域 | 約 67,210 円 | 28,000〜 35,000円 |
補足と注意点
-
実家(持ち家)に住む場合
家賃がかからないため住宅扶助は支給されず、「生活扶助のみ」の支給となります。
- 住宅扶助の基準額について
1級地(53,700円)や2級地-1・3級地-1の基準は全国共通の基本枠ですが、
2級地-2や3級地-2などの住宅扶助限度額は自治体・県ごとの家賃実態により若干(数千円程度)細分化されています。 - 冬場の加算(冬季加算)
寒冷地(北海道・東北・北陸など)の場合、冬期間(10月〜4月頃)は暖房費として生活扶助に数千円〜1万数千円程度上乗せされます。
あの〜、そういうこと、先に言ってもらえます?
住宅扶助の家賃補助で40,000円くらいあるとしたら、
以前あんなスラムや呪われた廃墟みたいなアパートの家賃、25,000円を、
それも労働環境の劣悪な工場にフルタイム残業ありで、ストレスに苦しみ苦悩しながら勤めていたのは、
なんだったのか!?
部屋の中の気温がマイナスくらいになって、水道管も何度も破損し、その度に最低賃金からなんとか費用を捻出した。
暖房費用を節約するため、布団と寝袋の中で震えながら過ごした期間は、
なんだったのか!?
このような、おおよそ異常とされる環境となった場合は、すぐに逃げ出し、資金は使い切ってもいいから、「生活保護窓口」に駆け込めばいい。
そして落ち着いて、「生活扶助」や「住宅扶助」はどういうものか?
という話に持っていけばいい。

年金と生活保護の差額
年金と生活保護の関係は、どちらか一方しか選べないわけではなく、
「年金をもらいつつ、不足分(差額)を生活保護で補う」という仕組みになっています。
基本の計算式
生活保護で支給される金額は、以下の計算で決まります。
生活保護支給額(差額)=国が定める最低生活費−年金受給額(その他の収入を含む)
-
年金 > 最低生活費
(最低生活費よりも年金額が多い場合)生活保護は支給されません。(対象外)
- 年金 < 最低生活費(年金額が最低生活費より少ない場合)
足りない「差額分」が生活保護費として毎月支給されます。
老齢年金だけでなく、障害年金や遺族年金もすべて「収入」としてカウントされます。
差額支給の具体的なイメージ
例えば、お住まいの地域や年齢などで決められた「最低生活費」
つまりは「生活控除」が、7万円の単身高齢者の場合。
別途、「住宅控除」を家賃として支給。上限範囲内での実費のみ。
| 状況 | 年金受給額 (月額) | 生活保護から支給される 「差額」 | 最終的に手元に入る合計額 |
|---|---|---|---|
| 状況A | 0円 | 7万円 | 7万円 |
| 状況B | 4万円 | 3万円 | 7万円 |
| 状況C | 15万円 (厚生年金など) | 0円(対象外) | 15万円 |
このように、年金受給額がいくらであっても、
生活保護を併用することで、
世帯の合計収入は必ず「最低生活費-生活控除(例:7万円)」の基準まで引き上げられます。
「差額」をもらうメリット(現物支給・減免)
年金と生活保護を併用して差額を受け取る場合、現金による給付だけでなく、
以下のような大きな費用負担の軽減(扶助)を受けることができます。
-
医療費が無料(医療扶助)
病院や薬局での窓口負担が0円になります。
- 介護費用が無料(介護扶助)
介護サービスを利用する際の自己負担が免除されます。
- NHK受信料や住民税などの免除
税金や公的料金の負担が軽減されます。
注意点
-
勝手に年金の手続きを止めない
「生活保護をもらうから年金を辞退する」ということはできません。
生活保護には「利用できる他の制度(年金など)を先に活用する」という原則があるため、
年金を受給した上で差額を申請する必要があります。 - 最低生活費は人によって異なる
最低生活費は、お住まいの地域(1級地〜3級地)、
年齢、世帯人数、障害の有無(障害者加算など)、
家賃(住宅扶助の上限額)によって計算されるため、人によって基準額が異なります。
「自分の年金額で差額が出るかどうか」を確認したい場合は、
お持ちの年金振込通知書などを準備の上、
お近くの福祉事務所(役所の生活保護担当窓口)でご相談いただくのが一番確実です。
もし「私の払った税金があなたの生活費になるのは嫌だ!」
と思うのであれば、
余計なところに税金が払われなくようにする方法もあります。
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